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練習問題

解説

 第 1 問

昔は「かて飯」といって、野菜や木の芽などを加えて飯を炊きお米の不足を補っていました。
このかて飯に相当しないのはどれでしょうか?

    ①  大根飯 
    ②  うこぎ飯
    ③  くこ飯 
    ④  茶飯 

  • 正解: 茶飯 

大根飯はダイコンの根や葉を混ぜた飯のことです。うこぎ飯、くこ飯はそれぞれ春に若芽が出たときに摘んで使いました。
ウコギとクコは滋養強壮の効果があるとして古くから知られています。
うこぎ飯は米沢において上杉鷹山公が家庭や領民にすすめて、現在に伝えられたといわれています。茶飯は茶を煮出した汁で飯を炊いたもので、かて飯ではなく、色と味をつけただけのものです。

 第 2 問

『万葉集』には160種あまりの植物が詠まれていますが、その中でも最も多く詠まれている植物は何でしょうか?

    ①  ハギ
    ②  カワラナデシコ
    ③  アサガオ
    ④  オミナエシ

  • 正解: ハギ

ハギは古来、和歌や俳句に多く詠まれてきた秋を代表するマメ科の植物です。花を観賞するだけでなく、葉を家畜の飼料や茶の代用として用い、根は薬用に、樹皮は縄に、実は食用にと、日常生活になじみ深いものでした。
ハギを詠んだ歌は『万葉集』に141首あり、2位のウメの122首を大きく上回っています。
山上憶良の秋の七草(種)の歌は、巻八、秋の雑歌の中に下記のように詠まれています。
「秋の野に咲きたる花を指折りかき数ふれば七種の花」(1537)
「萩の花尾花葛花瞿麥の花女郎花また藤袴朝顔の花」(1538)

 第 3 問

高さ1m内外の常緑低木で、葉の縁にあるとげが特徴です。早春に黄色い花が穂になって咲きますが、この花の雄しべに触れると動くという面白い性質があります。
この植物は何でしょうか?

    ①  ヒイラギモクセイ
    ②  ハリエンジュ
    ③  ヒイラギナンテン
    ④  ハリギリ

  • 正解: ヒイラギナンテン

ヒイラギナンテンは、ナンテンと同じメギ科の常緑低木です。中国・台湾が原産地で、日本には1680年代に渡来したとされています。葉は羽状複葉で、小葉はヒイラギの葉に似てとげがあります。姿がおもしろく背も高くならないので、よく庭園に植えられます。青い実もとても美しいです。
花は直径7mmほどで、花弁にそって6本の雄しべが広がっています。雄しべの糸の部分に触れると、一瞬にして雌しべにぴたっとくっつきます。接触刺激を受けると、雄しべの内側に並ぶ細胞から水分が急激に外に出されてしぼみ、雄しべが雌しべの方向に曲がるのです。花に虫がとまった瞬間に雄しべが動けば、虫の体に花粉がつき、また虫を雌しべに押しつけて運んできた花粉をもらうことができます。

 第 4 問

写真の植物は、山地や湿地に生え、品種も多い宿根草(多年草)です。日陰地でもよく育つ丈夫な植物です。
この植物は何でしょうか?

    ①  ウバユリ
    ②  ギボウシ
    ③  ナルコユリ
    ④  ヤマユリ

  • 正解: ギボウシ

ギボウシは東アジアに広く分布し、特に日本に野生種が多く見られます。根茎をもつキジカクシ科(旧ユリ科)の多年草で草勢が強く、亜寒帯から亜熱帯まで育てられています。
美しい葉をもつ品種も多く、日陰にも強いところからシェードガーデン(日陰の庭園)に適しています。
江戸時代には、観賞用として葉の美しい品種が、美しい化粧鉢に植えられ楽しまれていました。今では、日本より欧米で人気が高い植物です。
その若芽、若い葉、つぼみが食用とされます。花は葉より高くつき出た細長い花茎に多数つきます。

 第 5 問

栽培植物としての歴史も古く、『旧約聖書』によれば、箱舟から出たノアは農夫となり、この植物の畑を作りました。
この植物は何でしょうか?

    ①  イチジク
    ②  ザクロ
    ③  ブドウ
    ④  リンゴ

  • 正解: ブドウ

ブドウは、ブドウ科ブドウ属のつる性落葉植物です。野生種の果実が古くから現在まで広く利用されていますが、栽培が行われるようになったのは紀元前3000年頃のことです。
ブドウ酒造りもこのころ始まりました。日本では85%が生食用ですが、世界では80%が醸造用です。ギリシャやインドでは若芽を野菜として利用します。
『イソップ寓話集』にも登場し、果実に手が届かなかった狐は「まだ熟れてない」と独り言を言い、立ち去ります。この話は「力不足で出来ないのに、時のせいにする人がいるものだ」という話です。

 第 6 問

この植物の種子は、豆腐、湯葉、きな粉など、さまざまな加工食品の原料として利用されています。
この植物は何でしょうか?

    ①  トウモロコシ
    ②  ダイズ
    ③  アズキ
    ④  コムギ

  • 正解: ダイズ

マメ科の一年草であるダイズは中国北部が原産地です。日本でも古くから栽培されており、『古事記』にも記載があります。
現在、日本で栽培されているダイズの品種は多様です。未熟のダイズは枝豆としてゆでて食べられます。成熟したダイズ種子には、たんぱく質が30?45%、脂質が20%程度含まれますが、これらの含有量は他のマメに比べて多いようです。
ダイズは、納豆、豆腐、湯葉、味噌、醤油などに加工されます。味噌は、麦あるいは米の麹に蒸した大豆・食塩などを混ぜて発酵させた調味料であり、多くの種類があります。湯葉は、濃いめに作った豆乳を静かに加熱することで表面に形成される皮膜です。湯葉は、たんぱく質と脂質に富んだ大豆製品で、豆乳から引き上げたままの生湯葉やそれを乾燥した乾燥湯葉などがあります。

 第 7 問

仏像の坐る台座や観音菩薩の持物にかたどられたり、経典の題名に含まれたりするなど、仏教にとってきわめて関係の深い植物はどれでしょうか?

    ①  レンゲソウ
    ②  マンジュシャゲ
    ③  ハス
    ④  シャクヤク

  • 正解: ハス

蓮の花は蓮華とも呼ばれ、古代インドでは神聖な植物であり仏教でも重要視されて、仏像の荘厳や仏堂内の装飾文様などに用いられています。
一部の仏像の台座(不動明王の磐石、四天王の邪鬼など)を除くと、そのほとんどが蓮華をかたどった台座(蓮花座という)に坐ったり、立ったりしています。仏像の持物もそれぞれが決められたものを持ちますが、特に観音菩薩は蓮華をさした水瓶や茎・葉のついた蓮の花を持物とすることが多く、阿弥陀如来に従い来迎(臨終の信者を迎えに来る)する観音菩薩は蓮台(臨終者を乗せる蓮の花)をささげています。
仏教の著名な経典である『法華経』は正式には『妙法蓮華経』(「正しい教えの白蓮」とも訳す)と呼ばれるなど、仏教と蓮の花はきわめて密接な関係にあります。
観蓮会は中国の西湖が古くから知られ、花をめでながら詩人は葉に酒を注ぎ中心に簪で穴をあけ、葉柄を曲げて苦味がついた酒を飲み楽しんだ象鼻杯が有名です。

 第 8 問

ラッカセイは種子に胚乳がありません。ラッカセイと同じように種子に胚乳のない植物は次のうちどれでしょう?

    ①  カキ
    ②  ヒマワリ
    ③  イネ
    ④  トウモロコシ

  • 正解: ヒマワリ

種子には有胚乳種子と無胚乳種子とがあります。カキ、イネ、トウモロコシなどは胚乳のある有胚乳種子で、ヒマワリ、マメ類、クリなどは胚乳のない無胚乳種子です。
無胚乳種子も種子ができる途中には胚乳をつくりますが、胚が種子のなかにできあがってくると、吸収されてなくなってしまいます。このように無胚乳種子は、子葉に養分をたくさんたくわえることから子葉種子ともいいます。
ラッカセイは、南アメリカ原産のマメ科の1年生の作物です。日本には18世紀に中国から伝えられました。5月に種子をまくと、7月初めに黄色い花を咲かせます。花は一日花で受精すると子房の柄が伸びて、地中にもぐり、そこで子房がふくらんでラッカセイの実になります。花弁が発達しない地中花も咲かせ、これも実になります。食用部分は子葉です。ラッカセイやインゲンマメなどは、子葉が地上に現れ光合成もおこない、成長の活発な部分に養分を供給しますが、アズキやエンドウなどの子葉は、地上に現れないので地中子葉といいます。

 第 9 問

写真の植物は、南米原産の半つる性の一年草、または多年草で、花、葉や未熟の果実が料理に使われています。
この植物は何でしょうか?

    ①  ヒャクニチソウ
    ②  キンレンカ
    ③  ハナビシソウ
    ④  キンセンカ

  • 正解: キンレンカ

キンレンカはノウゼンハレン科、ノウゼンハレン属の半つる性の一年草、または多年草です。和名はノウゼンハレンですが、別名のキンレンカ(金蓮花は花が黄色で葉が盾状につき、小さいながら蓮の葉に似ることに由来)の名で通用しているほか、英名ガーデンナスターチウムのガーデンを省略し、“ナスターチウム”の名でも呼ばれています。
この植物は今では花壇材料というよりも、ハーブとして植えられている場合が多く見られます。
花は料理のいろどりとし、また葉や未熟果にピリッとした辛味があり、サラダなど生食に適した草花です。なお、未熟果をすりつぶしたものはワサビの代用になります。

 第 10 問

写真の植物は、枝葉には芳香があり、カレーや肉料理に利用されています。
この植物は何でしょうか?

    ①  ギンモクセイ
    ②  ゲッケイジュ
    ③  オリーブ
    ④  クスノキ

  • 正解: ゲッケイジュ

ゲッケイジュはクスノキ科ゲッケイジュ属で、地中海沿岸とカナリア島に各1種分布する常緑の小高木で、長楕円形の濃緑色の葉に芳香のあるのが特徴で、庭木としてもよく植えられています。この葉の芳香が肉の臭みを消し、香りをつけるなどから香辛料として使われています。果実は油成分を多く含み、ヨーロッパでは搾油され、薬用などに利用されています。
香辛料として利用する乾燥した葉は属名のLaurus(ラウルス)からローレル、ローリエ、ベイリーフなどと呼ばれています。雌雄異株で雌株は結実し、この果実は月桂油を含み、健胃薬などに利用されています。庭木、ガーデニングなどに葉に斑の入ったフイリゲッケイジュが用いられることもあります。
古代ギリシャではアポロンの神殿にささげられ、勝者や英雄に対してゲッケイジュの枝葉で作った環を月桂冠といい、頭に冠し勝利のシンボルにしたことは有名です。

 第 11 問

写真の植物は、寿命が長く大木となり、ヨーロッパでは教会や墓地などによく植えられています。
この植物は何でしょうか?

    ①  カヤ
    ②  スギ
    ③  イチイ
    ④  イヌマキ

  • 正解: イチイ

イチイ科イチイ属は北半球に分布する常緑樹数種を含み、ヨーロッパではセイヨウイチイが普通に見られます。日本にはイチイがあり、キャラボクなどの高木にならない園芸品種も多く栽培されています。雌雄異株で、雌株に赤く美しい「実」がなりますが、これは果実ではなく種子です。外側の、肉質の仮種皮と呼ばれる部分に赤い色がついています。
セイヨウイチイはおごそかな雰囲気をただよわせているので、生命や死と関連して扱われることがあります。永遠の生命、死、復活、荘厳などと関連づけられることが多いのですが、それらはキリスト教の普及以前からの伝統を受け継いでいるといわれています。特別な樹木として扱われることもあり、多くの伝説、民話、俗信などを生みました。その材は堅く、弾力性があり、弓を作る材料としても重要でした。伝説的な義賊のロビン・フッドとイチイの弓とのつながりも伝えられています。
日本のイチイ(一位)にはアララギ、オンコなどの別名もあります。

 第 12 問

写真はアオギリの一部で、長さ8cmくらいのボート状の形をしたもの縁に3、4個の丸い玉がちょこんと載っています。
これらの各部分は何にあたるのでしょうか?

    ①  ボート状の部分は果皮、玉の部分が種子
    ②  ボート状の部分は葉、玉の部分は果実
    ③  ボート状の部分は枝、玉の部分は果実
    ④  ボート状の部分は葉、玉の部分は虫こぶ

  • 正解: ボート状の部分は果皮、玉の部分が種子

アオギリの果実はとても不思議な育ち方をします。6月?7月、花が終わったばかりの時期の若い果実は五つの条のある丸い袋状でその内側に種子がくっついているのですが、すぐに果実の皮(果皮)が五つに裂けてボート状の形となり、その縁に3?4個の緑色の丸い未熟な種子がちょこんとついたような形で育つのです。秋、種子が完全に熟したころ、ボート状の果皮は乾いて軽くなり、ひとひらずつ風に飛ばされて、縁に種子を載せたまま、くるくる回りながら落ちてきます。風に飛ばされ、種子は親木から離れたところに運ばれるというわけです。
アオギリは公園樹や街路樹として市街地でもよく見かけます。「アオギリのボート」を見つけたら、拾って投げ上げてみましょう。くるくるくる……、まるでヘリコプターのように回りながら落ちてきて、楽しくなります。
なお、他のアオギリ科の果実、たとえばチョコレートの原料のカカオなど多くは、完全に閉じた果実を結びます。

 第 13 問

写真のようなエビフライの形をしたものは、ある実をリスやムササビが食べた残骸です。
この実がなる植物は何でしょうか?

    ①  クルミ
    ②  クヌギ
    ③  シラカシ
    ④  アカマツ

  • 正解: アカマツ

リスは、クルミやカシ、コナラ、シイ、クヌギなどの広葉樹のドングリを食べるほか、マツなどの針葉樹の実も食べます。リスはマツボックリ(松かさ)の鱗片をはがし、そこについている種子を取り出して食べます。鱗片をはがされたマツボックリは、ちょうどエビフライのような形の食べ痕となって残ります。ムササビもマツの実を同じようにして食べ、同じような食べ痕を残します。

 第 14 問

次の植物の性質のうち、間違っているものはどれでしょうか?

    ①  サツマイモの芋は「根」
    ②  ジャガイモの芋は「地下茎」
    ③  ヤマノイモの芋は「根」
    ④  ダリアの球根は「根」

  • 正解: ヤマノイモの芋は「根」

ヤマノイモのいもは根ではありません。地下部は、根が肥大したいものようにみえ、胆根体といわれていましたが、現在は茎の基部(下胚軸を含む)が側方に肥大成長してできた貯蔵器官とみられています。その根拠として、根にみられる根冠がない、維管束の配列が単子葉植物の茎と同じ、細かく切断してもジャガイモのように芽をふくなどの点があげられます。
ヤマノイモはとろろ汁や山かけなど生食するほか、焼いたり蒸したりするなど他のイモ類と同じ調理法でも食べます。また、鹿児島県の郷土菓子カルカン等の菓子や魚肉の練り製品の原料としても用いられます。

 第 15 問

あるタンポポは明治時代初期に海外から北海道に導入され、帰化したといわれています。特徴は外総苞片が、下向きに反り返っている点です。このタンポポはどれでしょうか?

    ①  シロバナタンポポ
    ②  エゾタンポポ
    ③  セイヨウタンポポ
    ④  カントウタンポポ

  • 正解: セイヨウタンポポ

セイヨウタンポポはキク科の多年草で、ヨーロッパでは薬草として、またサラダ用として昔から利用されています。フランスの有名な薬草研究家であるモーリス・メッセゲによれば、タンポポの薬効として次のようなものがあげられています。「胃の働きを強化し、他方では肝臓・膵臓・腸からの消化液の分泌を促すという形で消化を助けるのです。黄疸・肝臓疝痛・肝臓の機能不全に悩む人や、腸の働きが鈍っている人、それに便秘・疝痛・糖尿の人も、このタンポポ先生のところに行けばきっと良くなります・・・・」
フランスでは改良された野菜用の栽培品種があり、軟化栽培されたものがサラダに用いられています。ゴボウのような根を掘りあげて乾かし、煎って代用コーヒーをつくったこともあったようです。北海道には、海外から招いた札幌農学校の教師によってサラダ用野菜として持ち込まれたとか、酪農の父であるエドウィン・ダンによって牧草とともにもたらされたとか諸説があるようですが、野菜には利用されないまま、芝生や道ばたの雑草として全国的に広まっていったのです。

 第 16 問

『古事記』に「豊【 】原の瑞穂の国」と表現されているように、古くから日本の平野部の原風景となっていたと考えられる、【 】にあてはまる植物は何でしょうか?

    ①  ススキ
    ②  アシ
    ③  ガマ
    ④  マコモ

  • 正解: アシ

アシ(別名ヨシ)はイネ科の多年草で、日本全国の河川、湖沼などの湿地に群落を作っています。
『古事記』の天地創生の神話の中で「豊葦原の瑞穂の国」と表現されたように、広大なアシ原は日本の平野部の原風景の一つであったと考えられます。また、茎を編んで作ったよしず(葦簾)や屋根葺の材料として身近に利用されてきました。
アシ原では、1m2当たり数十本を超える中空の茎が直立し、地下茎が地中を縦横にはって、波による浸食から湖岸を守ります。また、アシ原の水中には多量の藻類や細菌類が繁殖して水を浄化するとともに、それらが餌となって魚やエビなどを養い、水生生物の重要な揺籃の場所になっています。さらに、オオヨシキリやカイツブリなどの水辺の鳥類にとってもアシ原は大切な営巣場所です。近年、護岸整備によって失われたアシ原を再生するため、琵琶湖などの湖沼へのアシの植栽も行われるようになっています。

 第 17 問

クズは野山に生い茂るマメ科のつる性植物です。クズの葉は3小葉からなりますが、受ける光の強さによって小葉の角度がかわります。
次のうち、正しいものはどれでしょうか?

    ①  晴れた日中は下にたれ、夜間は上に向いて立つ
    ②  晴れた日中は下にたれ、夜間は水平になる
    ③  晴れた日中は上に向いて立ち、夜間は下に垂れる
    ④  晴れた日中は上に向いて立ち、夜間は水平になる

  • 正解: 晴れた日中は上に向いて立ち、夜間は下に垂れる

クズはマメ科のつる植物で、林縁や線路際、道ばたなどで旺盛に茂ります。かつては根をくず粉や葛根湯の材料にしたり、茎の皮から織物をつくったり、葉を家畜の飼料にしたりと、有用植物として大いに利用されていました。葉は、三つの小葉からなる複葉で、小葉の基部にぷくっとふれた部分(小葉枕)があります。この小葉枕の部分には、同じマメ科のオジギソウやネムノキと同じように、光の刺激によって、水を吸ってふくれたり水を出してしぼんだりする運動(膨圧運動)をおこなう細胞(運動細胞)が集まっています。この小葉枕の部分の膨圧運動によって、小葉の角度が変化するのです。葉の角度が変化することを葉の就眠運動といいます。葉は、環境の変化に応じて角度を変え、葉の温度や蒸散量を調節することができます。野外でクズを観察すると、曇りの日や日陰では葉は水平に開いていますが、夏の強い直射光を浴びると葉は表面を合わせるようにして立ち上がっています。夜間に見ると、今度は葉の裏面を合わせるようにして、垂れてすぼんでいます。ぜひ観察してみてください。

 第 18 問

写真は8月に撮影したある樹木の果実です。この樹木は庭や街路に植えられ、また時には道端で野性化しているものも見掛けます。大きな複葉を広げ、初夏から夏にかけて花を付けます。この樹木は何でしょうか。

    ①  オニグルミ
    ②  ニワウルシ
    ③  アオギリ
    ④  ハゼノキ

  • 正解: ニワウルシ

ニワウルシは中国原産のニガキ科の落葉高木です。日本には明治の頃に持ち込まれたとされています。別名をシンジュ(神樹)とも呼ばれます。これは英語名"tree of heaven"を直訳した名前です。果実は4〜5cmの長さで翼があり、褐色に熟します。ニワウルシの葉はウルシやハゼノキに似ていますが、ニワウルシの葉は裏側に黒いいぼのような蜜腺があり、ウルシやハゼノキにはないので見分けが付きます。
オニグルミやハゼノキも、しばしばニワウルシと同じ場所に生えていることがあります。オニグルミは大きめの果実を10個くらいつけた柄を下にぶら下げます。ハゼノキは小さめの白い果実をたくさん付けます。どちらも果実に翼はありません。アオギリの葉は複葉ではなく、先が三〜五裂した大きな葉をつけます。

 第 19 問

夏、山の中でうつむき加減に咲くきれいな、下の写真の花を見つけました。この花の名前は何でしょうか?下記の中から一つ選び番号で答えてください。

    ①  レンゲショウマ
    ②  オオヤマレンゲ
    ③  サンカヨウ
    ④  クサボタン

  • 正解: レンゲショウマ

レンゲショウマはキンポウゲ科レンゲショウマ属の一属一種の多年草です。本州の太平洋側の山中に自生しています。夏、茎の上部に、先が淡紫色の白い美しい花をまばらに、下向きに咲かせます。葉がサラシナショウマに、花がハス(別名レンゲともいう)に似ていることから名づけられました。

 第 20 問

古事記には、オオクニヌシノ神が出雲の美保関の岬に立って海を眺めていたところに、蛾の羽を剥いで作った服を着た小さな神(スクナビコナノ神)が、この植物(写真はその花)の実を割ってつくった船に乗って、漕ぎよってきたことが記されています。
この植物は何でしょうか。

    ①  カボチャ
    ②  ソラマメ
    ③  ヒョウタン
    ④  ガガイモ

  • 正解: ガガイモ

ガガイモはガガイモ科のツル性の多年草で、北海道〜九州の草地に生育しています。葉の形がカメの甲羅に似ていることから来たガガ(スッポンの方言コガミが変化したもの)と、イモ(地下茎)を持つことから、この名がつけられました。
花期は7〜8月で、花冠の先は深く5裂し、内側に毛が密集します。雄しべと雌しべが合着したずい柱から花柱が伸びます。
果実は長さ10ほどの紡錘形をしており、熟すと二つに割れ、ボートのような形になります。その中から長い絹毛がついた種子が現われ、風で飛ばされます。この種子がケサランパサランの正体ではないかとも言われています。