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練習問題

解説

 第 1 問

写真はブドウ科の植物です。その果実は球形で、9〜10月ごろ淡緑から赤紫を帯び、瑠璃(るり)色になります。光沢があり大変きれいですが、食べられません。この植物は次のうちのどれでしょうか。

    ①  ノブドウ
    ②  ヤマブドウ
    ③  エビヅル
    ④  ツタ

  • 正解: ノブドウ

選択肢の植物はいずれもブドウ科の植物で、日本の山野に自生していますが、エビヅルは北海道では一部でしか見られません。また、図鑑によるとヤマブドウの自生地に九州の記載はありません。ちなみに、ノブドウはノブドウ属、ヤマブドウとエビヅルはブドウ属で果実は食べられます。ツタはツタ属です。
正解は1のノブドウですが、これは果実の色に特徴があることから判断できます。ノブドウ以外はいずれも熟すと黒くなります。
ノブドウの果実には、ブドウタマバエやブドウトガリバチなどの幼虫が寄生して虫えい(虫コブ)になり、異常に膨らんだものが多くみられますが、問題の写真の果実(中央の淡緑色の果実とその左奥の赤紫色の果実)にも、幼虫が侵入したと思われる跡があります。

 第 2 問

写真は、ある植物が秋に紅葉しているところです。高さ20m近くに成長し、葉が対生し3枚の複葉になること、葉の裏と葉柄全体のうす茶色の毛などが特徴です。この植物の枝は、温泉地などで土産品としても売られています。この植物は次のどれでしょう。

    ①  ネジキ
    ②  ウスノキ
    ③  イチゴノキ
    ④  メグスリノキ

  • 正解: メグスリノキ

この植物はムクロジ科(旧カエデ科)で、葉の形からは同じ仲間には見えませんが、翼があって風に飛ばされる実(翼果)や、写真のような紅葉を見るとわかります。変わった名前の理由は、枝や葉を煎じて、眼の不調に効く薬として飲んだためといわれています。

 第 3 問

写真の植物は、低山に生える落葉性の小高木です。6月ごろに黄緑色の花をつけます。実は長い柄をもち垂れ下がります。この植物はなんでしょうか。下の選択肢の中から正しいものを一つ選び番号で答えてください。

    ①  マユミ
    ②  ツルウメモドキ
    ③  ツリバナ
    ④  ツルマサキ

  • 正解: ツリバナ

写真は、秋に紅葉が始まったツリバナです。実の位置に花があったことを想像すると、ツリバナという名前がつけられた理由が判るのではないでしょうか。ツリバナは、北海道、本州(東北〜中部・近畿南部・鳥取東部)・四国、温帯山地。東アジア北部にはえるニシキギ科の落葉小高木です。実は長い柄をもち垂れ下がります。形は球形ですが、熟すと5枚の殻に裂け、中から朱赤色の仮種皮をもった種子がでてきます。マユミ、ツルウメモドキ、ツルマサキもツリバナと同じニシキギ科で同じような実を付けますが、マユミの実には4つの殻があって四角い形に見えます。ツルウメモドキはつる性で、実は丸いのですが長い柄はなく、3枚の殻に裂けます。ツルマサキは、つる性で常緑です。

 第 4 問

秋、風の強い日に、紅葉した葉が飛んで来ました。その中から種類の違うものを四種並べて写真を撮りました。この中に、近くの街路樹のサクラの葉があります。何番のものでしょうか。葉の特徴をよくみて、一つ選び、番号で答えてください。

    ①  1
    ②  2
    ③  3
    ④  4

  • 正解: 2

1番はハナミズキ、3番はケヤキ、4番はハゼの側小葉です。街路樹などに使いわれるサクラは、ソメイヨシノのような品種が多いのですが、最近は、様々なものが使われています。どの品質のサクラでも、サクラ属の葉には、葉のもとの部分または葉柄に、円盤のような形をした密腺があるのが特徴です。普通、密腺は花にあるものですが、花以外の部分にも密腺をもつ植物もあるのです。この蜜腺を、花外蜜腺といいます。サクラの葉は、赤く紅葉することが多いのですが、黄色くなることもあります。花外蜜腺を確認し2番をサクラと判断します。花外蜜腺は、ナンキンハゼやカラスノエンドウなどにもみられます。

 第 5 問

植物のタネが動いて生活圏を広げることを散布といいます。タンポポはタネに綿毛を、カエデはタネに翼をつけて、風を利用してタネを散布します。種類によっては動物を利用するのもあります。 ケヤキのタネの散布方法はちょっと変わっています。それはどんな方法か、下記の中から選び番号で答えてください。

    ①  葉を翼の代わりにして風で散布する
    ②  タネが丸く、風で転がる
    ③  タネに餌をつけて、アリに運ばせる
    ④  タネの匂いで呼び、雑食獣に運ばせる

  • 正解: 葉を翼の代わりにして風で散布する

ケヤキは枝先5〜10に数枚の小さな葉をつけ、その葉腋にタネ(植物学的には果実)を1つずつつけます。タネは秋に散布されますが、散布の仕方が変わっています。タネをつけた小枝の葉は枯れても落ちずに残り、小枝の基部に離層ができます。そして、小枝は枯れ葉を数枚つけたまま枝から離れ、葉を翼代わりにして風で散布します。散布する際、小枝は風に吹かれてくるくる回転しながら何メートルも飛んでいきます。まるで小枝のダンスとでもいえるさまです。晩秋木枯らしが吹いている折はぜひ寒さを我慢して、ケヤキの木の下に行ってみましょう。きっと小枝の踊りに感動することでしょう。

 第 6 問

この植物は、ハーブの一種で写真のように美しい花が咲き、花はエディブルフラワーとして食べられます。しかし野菜として主に食べるのは植物の別の部分です。  この植物は何でしょう?

    ①  ラベンダー
    ②  ローズマリー
    ③  チコリ
    ④  アーティチョーク

  • 正解: チコリ

チコリはキク科で、古代ギリシャ・ローマ時代から知られ、日本には明治初め導入されました。若い芽に土をかけ日光が当たらないように栽培したものをサラダなどで食べます。この問題の選択肢は全てハーブといわれる植物です。 選択肢1のラベンダーはシソ科で、北海道でかなり大規模に栽培され、観光資源ともなっています。香りの良い植物なので、香水が主ですが花を乾燥してドライフラワーとしても楽しみます。 選択肢2のローズマリーはシソ科で、手に触れただけで芳香があり保胃・血行促進の薬効があり、肉料理などの香りづけにも使われます。 選択肢4のアーティチョークはキク科で、蕾の総花床(花床は花の中央にあって、萼・花・雄しべ・雌しべを着ける台の部分)を茹でて食べます。                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                         

 第 7 問

この植物は、街路樹などに使用され、集合果は山伏が着る篠懸衣についた、鈴掛の形に似ています。
この植物は何でしょうか?

    ①  イチョウ
    ②  カツラ
    ③  ハナミズキ
    ④  プラタナス

  • 正解: プラタナス

プラタナスはスズカケノキ属の属名Platanusの読みで、この仲間の総称になっています。
よく知られる種類にスズカケノキ、アメリカスズカケノキ、両種の交雑種であるモミジバスズカケノキがあり、これらは葉形や集合果の数で区別できます。スズカケノキは、アジア西部、ヨーロッパ南東部の原産で、街路樹や公園樹として植栽されています。葉は深く5〜7裂に切れこみ、3〜4個の集合果がつきます。アメリカスズカケノキは、北アメリカ原産で、葉は浅く3〜5裂し、集合果は1個です。樹皮が滑らかでなく溝があるので区別できます。モミジバスズカケノキはイギリスでつくられたといわれ、日本では他の2種にくらべ最も多く植栽されています。形態は両種の中間に近いものが多く、葉はアメリカスズカケノキに似ています。 
日本への導入は東京大学(小石川)植物園で、明治9年(1876)にスズカケノキ、アメリカスズカケノキ、モミジバスズカケノキが植えられました。スズカケノキの仲間はやせ地や低湿地でもよく成長し、公害に強く剪定にも耐えるので、世界の温帯で広く植えられ、日本でも街路樹としてはイチョウと並んで最も多く用いられています。

 第 8 問

植物の繁殖にはいろいろな方法がありますが、次のうち、最も一般的なものはどれでしょうか?

    ①  ラベンダーは、挿し木(挿し芽)が難しく、株分けで増やす
    ②  イチゴの苗の親株に一番遠い小株をとり、育てる
    ③  バラの園芸種の苗作りで8月下旬〜9月頃に芽接ぎを行う
    ④  盆栽のマメザクラどうしで受粉させ、種をとり、実生繁殖を行う

  • 正解: バラの園芸種の苗作りで8月下旬〜9月頃に芽接ぎを行う

バラの繁殖法には、実生繁殖、挿し木、接ぎ木などがありますが、園芸種は接ぎ木で繁殖するのが一般的です。具体的には、冬季の切り接ぎと芽接ぎ、そして、8〜9月にかけて芽が充実してきたときの芽接ぎが現在主に行われている方法です。秋の芽接ぎは、冬季のように穂木を貯蔵しておくことが不要で、すぐ接げるのが長所です。
ラベンダーは株分けするとその後の生育がよくないので、挿し木で繁殖をするのが安全で一般的です。イチゴのランナーの親株に一番近い小株は親株から病気など悪い面も受け継いでいることが多いので避け、2番〜3番目の小株を採取し、4番目以降の株は弱小な場合が多いのでこれも避けるのが一般的です。サクラは一般に自家不和合性が強く、マメザクラは挿し木が可能なので挿し木で繁殖をはかるのが無難です。

 第 9 問

公園や庭園などによく植えられる樹勢の強い花木で、日当たりと排水のよい場所であれば育てやすい植物です。刈り込みにも強く、玉仕立てや低い生垣などに仕立てることができます。
この植物は何でしょうか?

    ①  ハナツクバネウツギ
    ②  オウバイ
    ③  レンギョウ
    ④  ユキヤナギ

  • 正解: ハナツクバネウツギ

ハナツクバネウツギはスイカズラ科ツクバネウツギ属の植物で、公園や庭園、街路樹の根じめ、垣根などに多く植えられ、花の少ない夏から晩秋まで白色や淡紅色などの花を房状に次々と咲かせる花期の長い花木です。中国原産のAbelia chinensisとAbelia unifloraとの交配で作られた園芸種で、日本に渡来したのは大正時代の中頃です。地ぎわから多くの直立した枝を伸ばして2mぐらいになり、暖地では常緑ですが、関東地方以北の寒い地方では半落葉性となります。樹勢の強い植物で日当たりと排水のよい場所であればよく育ちます。繁殖は挿し木が容易で株分けもできます。
アベリアという呼び名は、輸入されたときの属名Abeliaがそのまま使われるようになったものと考えられます。また、花が大きく美しいためハナゾノツクバネウツギともいいます。ツクバネウツギ属はアジアやメキシコに30種ほどが分布します。

 第 10 問

冬越しする形の一つに、葉を地表に沿って放射状に広げた「ロゼット」があります。冬の田畑でみつけたこのロゼットは、何の植物のロゼットでしょうか?

    ①  ヒメジョオン
    ②  ハルジオン
    ③  オオアレチノギク
    ④  ヒメムカシヨモギ

  • 正解: ヒメジョオン

選択肢は全てキク科ヒメムカシヨモギ属の植物です。いずれの植物も、夏の終わりから秋にタネが芽生え、冬は葉を地表に沿ってぺったりと広げたロゼットの形をとります。こうすることで寒風を避け、地表面にふりそそぐ陽光のぬくもりを利用して光合成を行い、少しずつ葉面積を広げて横方向に成長します。春になるとロゼットは一気に高さの成長に転じ、花茎を立てます。ハルジオンは春、それ以外は夏に花を咲かせます。
種類を問わず、一般にロゼット植物では、直径が大きなロゼットほど、多くの花をつけることができます。ハルジオン以外は越年草で、花をつけた株はすべてのエネルギーをタネを作ることに費やして、自らは枯れてしまいます。ハルジオンだけは地下茎で繁殖して多年草となります。ロゼットの形には、種類ごとに特徴があります。

 第 11 問

図の菱形の上下に小さな菱を重ねた輪郭の文様は、ある樹木の樹皮に似ていることから【 】皮菱と呼ばれています。
【 】に入る植物は何でしょうか?

    ①  杉(スギ)
    ②  桐(キリ)
    ③  檜(ヒノキ)
    ④  松(マツ)

  • 正解: 松(マツ)

「松皮菱」は古典的な文様の一つで、その名称は松の樹皮の割れた様に似ていることに由来するといわれています。この文様は平安時代末期から鎌倉時代の絵巻物の中にもしばしば登場しています。また、13世紀前期成立の延慶本『平家物語』などには、「松皮」あるいは「松皮菱」の語が見出され、名称の歴史も、少なくとも中世までさかのぼることができます。公家の装束をはじめ、着物や手ぬぐいなどに幅広く用いられ、家紋としても使われています。

 第 12 問

天然バニラの世界一の産出国は、マダガスカルです。写真はその加工中のバニラです。植物のどの部分を使って製品にするのでしょうか?

    ①  根茎
    ②  茎
    ③  葉
    ④  果実

  • 正解: 果実

バニラは中米〜西インド諸島原産で、熱帯林に着生するランです。長さが5m以上に伸びた茎に、長さ25cmほどに実った果実がぶらさがり、自然に発酵していい香りを出すのを、先住民はカカオの香りづけなどに利用していました。この芳香物質はバニリンと呼ばれています。
近代になって、オランダ、イギリス、フランスなどの旧大陸の植民地に持ち込まれ、現在は熱帯で広く栽培され、人工的に果実を加熱し、発酵させ、製品を作っています。木材のパルプから合成されるバニリンも香りづけに広く利用されています。天然バニラと合成バニリンを使用したアイスクリームの見分け方は、天然バニラを使用したものには、蚊の目玉くらいの黒い小さい種子が混じっているのでわかります。

 第 13 問

中国では竹、梅、菊、【 】の4種類の植物を高潔な君子にたとえ、四君子と呼びました。水墨画等の画題として、中国や日本の文人達が好んで描きました。
【 】に入る植物は何でしょうか?

    ①  松
    ②  蘭
    ③  牡丹
    ④  芍薬

  • 正解:

ここでいう蘭は1茎1花の東洋ランのことです。その簡素な姿を君子になぞらえて、「四君子」に加えられました。ランの仲間を東洋ラン、洋ランなどと分けて使いますが、これは植物学上の分類ではなく、日本や中国原産で古くから栽培しているものを東洋ランと呼んでいます。
「四君子」とは、草花を描いた、いわゆる花卉画の画題の一つです。中国では竹、梅、菊、蘭の4種類の草花を高潔な君子にたとえ、元時代以降の文人たちが好んで、主として水墨画で描いています。4種類を1図に描いたもの、2種類ずつ、あるいは1種類ずつ個別に描いて一組とするものなどがあります。日本でも渡辺華山、椿椿山など江戸時代の文人画家たちが描いた作品が伝えられています。この4種類の植物の組み合わせは、茎、枝、葉の形、花の有無、大きさ、季節などがそれぞれ異なっているのも特色であり、変化に富んでいます。

 第 14 問

カラスムギはもともと麦畑の雑草でしたが、荒れ地でも生育するために、やがて穀物に改良されました。
この改良によって作られた穀物は何でしょうか?

    ①  オオムギ
    ②  ライムギ
    ③  エンバク
    ④  キビ

  • 正解: エンバク

雑草と作物とは共に人の暮らしと密接に関係している植物です。園芸植物や有用植物が逸出して雑草化することもありますが、その逆に雑草を起源として作物が改良されることもあります。
カラスムギはもともと麦畑の雑草でしたが、不良な気候、土壌に強い特性が認められ、不作に備えて栽培されるようになり、やがて作物化されました。こうして作られたのがエンバクです。小穂の形がツバメのように見えることからエンバク(燕麦)と名づけられました。オーツ麦とも呼ばれ、オートミールの原料にもなります。 雑草と作物とは共に人の暮らしと密接に関係している植物です。園芸植物や有用植物が逸出して雑草化することもありますが、その逆に雑草を起源として作物が改良されることもあります。
ライムギもエンバクと同じようにもともとは麦畑の雑草でしたが、祖先種はカラスムギではありません。また、ハトムギはジュズダマに近い祖先種から改良されました。

 第 15 問

河原は洪水によって植生が破壊されることがあり、帰化植物がたくさん生育しています。
河原に生えるイネ科の植物で、帰化植物でないものは次のうちどれでしょうか?

    ①  オニウシノケグサ
    ②  シナダレスズメガヤ
    ③  カモガヤ
    ④  オギ

  • 正解: オギ

植生がしばしば破壊される河原のような場所では、帰化植物が侵入し、日本本来の野生植物よりも旺盛に繁殖することがあります。
オギは日本に自生する植物であり、帰化植物ではありません。オギはススキによく似た植物ですが、ススキが株をつくるのに対して、オギは地下茎を横に伸ばしてふえるので、竹やぶのようになります。河原では、ススキは乾いた場所に、オギは水分のある場所に生育します。

 第 16 問

この植物の果実は、つぶして川に流すと泡が立ち、川魚が麻痺して浮いてくるところを捕まえるという、今は禁止されている毒流し漁に用いられていました。
この植物は何でしょうか?

    ①  ニガキ
    ②  エゴノキ
    ③  ドクウツギ
    ④  ムクロジ

  • 正解: エゴノキ

エゴノキの果実は径1cmほどの卵球形で、果皮にエゴサポニンを含み、つぶして水に入れると泡立ちます。
この泡を洗濯に利用したり、川に流してウナギなどの魚をとるのに用いました。セッケンノキ、ドクノミやウオヅリノキなどの方言がそのことを表しています。泡が呼吸器である鰓に付着し、呼吸困難になるため麻痺すると考えられます。このままだと下流部に広く影響を与えますので、下流にサツマイモのつるを浮かべ、泡をせき止めていたようです。これも資源を絶やさないようにした先人たちの知恵と考えられます。しかし、エゴノキの実の毒には速効性はありますが麻痺から覚めると、魚は元気に泳ぎだすといいます。このほか、サンショウの果実、ヤナギタデの全草、アブラチャンの実なども使われていました。特に、サンショウとエゴノキの実を混ぜて使うと効果があったといいます。

 第 17 問

わが国の太平洋沿岸に生えているブナ科の常緑広葉樹で、「備長炭」の名で有名な堅い炭の原料となる種類があります。
この植物は何でしょうか?

    ①  ウバメガシ
    ②  ミズナラ
    ③  シイノキ
    ④  マテバシイ

  • 正解: ウバメガシ

ウバメガシは神奈川県以西の暖かい太平洋沿岸に分布する常緑広葉樹で、高さ10m、目通り直径60cmの高木もありますが、普通は3〜5mの高さで、根元から分枝して株立状になるものもあります。
昔から、薪炭材として利用され、直径6〜9cmの太さのものが伐採され、炭焼きに用いられました。特に、和歌山県地方では、うなぎの蒲焼き用の「備長炭」として生産され、炭質は堅く、たたくと金属音を出すほどです。火もちもよいことから今でも人気があります。
ウバメガシは、カシ類の中でも分枝が多く密生し、さらに葉は長さ3〜5cmの楕円形で小さく、庭木として利用されており、強い刈り込みにも耐えて萌芽するので、目隠し、生け垣などに植栽します。また塩害に強い木として知られています。

 第 18 問

花粉が風で運ばれる花を、「風媒花」といいます。次の植物のうち、「風媒花」をもつものはどれでしょうか?

    ①  カントウタンポポ
    ②  セイタカアワダチソウ
    ③  オオバコ
    ④  ネギ

  • 正解: オオバコ

オオバコはオオバコ科オオバコ属の多年草で、道ばた、空き地、田のあぜなどに広く生育しています。植物が花粉を運ぶ方法には、風を利用する「風媒」と昆虫による「虫媒」などがあります。
虫媒花は美しい花を咲かせるなどして、チョウやハチ、アブなどの昆虫を呼び寄せる必要があるため目立つようにできています。カントウタンポポ、セイタカアワダチソウなどは虫媒花です。虫媒花の中にはネギの花のように、個々の花は目立ちませんが、小さな花が多数集まり全体として目立つようになっているものもあります。一方、風媒花は目立つ必要がないので、一般的に花弁が発達しません。風媒花にはオオバコやイネ科、カヤツリグサ科などの植物があります。オオブタクサやスギ、ヒノキなど花粉症の原因植物は風媒花です。

 第 19 問

この植物は、落葉樹林の林床や林縁部に生え、芽生えてから6〜8年かけてようやく花が咲きますが、種子をつけた後に枯れてしまうという不思議な生活環を持っています。
この植物は何でしょうか?

    ①  クロユリ
    ②  ウバユリ
    ③  クルマユリ
    ④  チゴユリ

  • 正解: ウバユリ



ウバユリやオオウバユリは、かつてユリ属に含まれていたこともありますが、現在ではウバユリ属として分けられています。ユリ属の植物の葉脈が平行脈なのに対して、ウバユリ属の植物では網状脈になる特徴があります。ウバユリは日本全国に自生しますが、本州中北部の日本海側から東北、北海道にかけては、より大型の変種であるオオウバユリが分布しています。
ウバユリは地中に球根(鱗茎)をつくりますが、種子から発生した小さな株は、少しずつ球根を太らせながら成長し、6〜8年くらいになると根生葉の間から太い花茎を伸ばして、ラッパ型のりっぱな花をたくさん咲かせます。そうしてたくさんの種子をつくってあたりに飛散させると、その株は完全に枯れてしまうという変わった生活環を持っているのです。ただし、枯れた株のまわりには、すでに分球した小さな球根(娘鱗茎)が発生していることが多く、種子からよりも早く開花することができるのです。

 第 20 問

1957年に「国蝶」に選定されたオオムラサキは初夏から夏にかけて雑木林をすみかにし、樹液を吸いに集まります。
このオオムラサキの幼虫の食草となる植物は何でしょうか?

    ①  ヤナギ
    ②  エノキ
    ③  アワブキ
    ④  ハルニレ

  • 正解: エノキ

オオムラサキは日本産タテハチョウ科では最大の種で、翅をひろげると約10cm。東アジアに分布し、日本では北海道南西部から九州までに見られます。幼虫は食草のエノキの落葉の下で越冬し、春とともに枝に登り、新緑の葉を食べます。蛹は頭を下にしてエノキの枝にぶらさがっていて、エノキの葉に酷似したカムフラージュをします。初夏に成虫になり、オスは翅の中央部分が紫色にひかります。メスは茶褐色で体はオスよりやや大きい。成虫の餌はクヌギ、コナラの樹液です。
1956年、切手のデザインになり人気をたかめました。翌年、日本昆虫学会總会で国蝶の選定が行われ、日本に広く分布し、美しく、知名度が高いということから、第1位に選ばれました。ちなみに第2位はアゲハでした。
エノキはアサ科(旧ニレ科)の落葉樹で、庭園樹や街路樹としても利用されます。江戸時代の一里塚には、よくこの樹木が植えられました。