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練習問題

解説

 第 1 問

写真の植物は、花の形から、別名キツネノテブクロ、英名もフォックス・グラブとつけられています。
この植物は何でしょうか?

    ①  フウリンソウ
    ②  ツリガネニンジン
    ③  キツネノボタン
    ④  ジギタリス

  • 正解: ジギタリス

ジギタリスはオオバコ科(旧ゴマノハグサ科)の二年草または多年草です。ヨーロッパ原産で、日本へは明治時代に渡来しました。草丈は1mを超すものが多く、先が開いた筒状の花をたくさんつけます。
属名のジギタリスはラテン語の「digitus」(指)の意味で、英名のフォックス・グラブや和名のキツネノテブクロもここからきています。
イギリスでは北部の森の中に多く自生しており、妖精がこの花をすみかにするといわれ、フェアリー・グローブ(妖精の手袋)、フェアリー・キャップス(妖精の帽子)、フェアリー・ティンブル(妖精の指ぬき)など、妖精に因んだ名もいくつかあります。
強心・利尿薬としての効果は、1775年にイギリスの医師によって認められ、以来、世界中で使われていますが、有毒植物でもあるので、観賞用に栽培するときは口にしない注意が必要です。

 第 2 問

球根植物は、春に植えつけるものを「春植え球根類」、秋に植えるものを「秋植え球根類」ということがありますが、次の中で「春植え球根類」はどれでしょうか?

    ①  チューリップ
    ②  スイセン
    ③  ヒアシンス
    ④  ダリア

  • 正解: ダリア

ダリアはメキシコ、グアテマラの熱帯高地原産のキク科球根(塊根)植物です。耐寒性が弱いため、冬の間、厳しい寒さにあうと球根が枯死します。一般的にダリアの栽培は、春に塊根を植えつけ、夏?秋に花を楽しみ、晩秋に塊根を掘り上げて、防寒、貯蔵して、越冬させます。ただし、暖地では塊根を掘り上げず、土寄せ程度で越冬させることができます。
なお、チューリップやスイセン、ヒアシンスは、秋に植えつけた後、一定の期間、冬の寒さを経験することによって、春暖かくなってから花を咲かせることができます。

 第 3 問

テントウムシの多くはアブラムシ類を食べる益虫として知られていますが、写真のテントウムシは、ナス、トマト、ジャガイモなどのナス科の植物を食べてしまいます。
このテントウムシは何でしょうか?

    ①  ナナホシテントウ
    ②  トホシテントウ
    ③  ジュウシホシテントウ
    ④  ニジュウヤホシテントウ

  • 正解: ニジュウヤホシテントウ

テントウムシの仲間の多くは、植物の新芽や茎につくアブラムシ類を食べ、種によってはカイガラムシ類やハムシ類の幼虫、ウドンコ病の菌類などを摂食しています。たとえばベダリアテントウは、ミカンの害虫であるイセリアカイガラムシを食べ、カメノコテントウは、クルミハムシの幼虫を食べ、ヒメアカボシテントウは、クワにつくカイガラムシを食べることなどが知られています。これらは益虫です。農作物の葉を食害するテントウムシとしては、ジャガイモ、ナス、トマト、スイカの害虫であるオオニジュウヤホシテントウ、ニジュウヤホシテントウがあります。

 第 4 問

島崎藤村の詩『はつ恋』の中にも、主人公の初恋の少女とともに描かれている、この植物は何でしょうか?

    ①  ナシ
    ②  ミカン
    ③  レモン
    ④  リンゴ

  • 正解: リンゴ

明治維新ののち、政府は、西洋産の果樹や野菜を多く日本に輸入し、栽培を試みました。リンゴも、ブドウやサクランボ、西洋ナシなどとともにアメリカから苗木が輸入され、北海道の開発にあたった「開拓使」や内務省、宮内省などで試験的に栽培されました。リンゴは、その中でも日本にいち早く根付いた西洋果物の1つであり、現在でも長野県、青森県の主要な産物として知られています。
「まだあげ初めし前髪の林檎のもとに見えしとき前にさしたる花櫛の花ある君と思ひけり」という有名な一節で始まる島崎藤村の『はつ恋』は、西洋から来た「恋愛」という新しい考え方を、同じく西洋から輸入された果樹であるリンゴの木によって象徴した作品です。
島崎藤村(1872年〜1943年)は長野県の生まれ。はじめ北村透谷らとともに、雑誌『文学界』を創刊し、ロマンティックな内容を伝統的な七・五調の言葉でまとめあげる詩人として知られました。小説家に転身ののちは、『破戒』、『春』といった自然主義文学の名作を次々に発表し、とりわけ晩年の大作『夜明け前』は、近代日本文学史上にたいへん重要な作品です。

 第 5 問

イギリスでは、初夏に強い香りの花が咲き、この花で、夏の飲み物やシロップなどを作る習慣があります。また、果実で造ったワインは風邪、ぜんそく、リウマチに効くといわれているこの植物は何でしょうか?

    ①  セイヨウニワトコ(エルダー)
    ②  ブラックベリー
    ③  サンザシ
    ④  ボダイジュ

  • 正解: セイヨウニワトコ(エルダー)

セイヨウニワトコはレンプクソウ科(旧スイカズラ科)の落葉低木。学名のSambucusはラテン語で、ラッパの一種の楽器がこの木で作られていることに由来しています。また、英名のエルダーは、アングロ・サクソン語のエルド(炎)に由来し、髄を抜いた中空の枝が火おこしに使われたことを物語ります。空気鉄砲を作ることも古くから子供たちに親しまれていたようで、シェークスピアの『ヘンリー5世』には“エルダー・ガン”の名で登場しています。セイヨウニワトコは、魔除けの木として家の近くに植える習慣があったり、木を切ると縁起が悪いともいわれたものでした。
さまざまな薬効に富む木としても尊ばれており、花で作った化粧水はしみやしわを防ぐといわれ、果実を発酵させたワインはリウマチやぜんそく、風邪の薬として愛用されました。ちなみに和名のニワトコは「ミヤツコギ」(庭に植える木)という古い時代の名に由来し、漢名の接骨木は、折れた骨がつながる薬に使われたことを表しています。

 第 6 問

多肉質のとがった葉を持つハマミズナ科の多年草で、日本でもよく栽培されています。原産地の南アフリカの乾燥地では春の雨期に、丘陵地や平原を染めるように一斉に咲き出します。
この植物は何でしょうか?

    ①  ニチニチソウ
    ②  マツバギク
    ③  ディモルフォセカ
    ④  ポーチュラカ

  • 正解: マツバギク

選択肢の中で、南アフリカ原産のハマミズナ科植物(広義のツルナ科)はマツバギクのみです。自生地では、日当たりのよい平原やゆるやかな斜面にしばしば群生します。場所によっては開花時になると、見渡す限りの大地に紫紅色の霞がかかったように見えます。
マツバギクは茎や葉が多肉質で、乾燥に強いのが特徴です。地植えにするとたいてい春から初夏にかけて咲き、真夏の間休んで秋から晩秋にかけて再び咲きます。乾燥した場所のグラウンドカバーに向き、石垣の上部などに植えると垂れ下がるように伸びて咲き誇り、みごとです。近縁種との交雑などによって生まれたオレンジや黄色、白色などの花をつける園芸品種もマツバギクの名で流通していますが、強健さでは原種に劣るようです。
他の選択肢、ニチニチソウはマダガスカル原産のキョウチクトウ科、ディモルフォセカは南アフリカ原産のキク科、ポーチュラカは原産地不明のスベリヒユ科植物です。なお、ポーチュラカの葉も多肉質ですが、葉はとがっていません。

 第 7 問

これはコンテナプランツとして植えられている樹木で、耐陰性に富むことから、建物の北側や棟の間の空き地などの日陰空間や屋内の緑化にも用いられます。
この植物は何でしょうか?

    ①  マサキ
    ②  ポトス
    ③  アオキ
    ④  カポック

  • 正解: アオキ

アオキは、ガリア科(旧アオキ科)の常緑低木です。
北海道南部から台湾まで広く分布し、樹林下のあまり日が当たらないところに自生しています。日陰環境、とりわけ公園植栽や庭園樹、下木、隠蔽用、寄せ植えとして用いられてきましたが、建築物外構の植栽や屋内緑化など露地植栽からコンテナまで、都市緑化用植物として多様な用途・形態で植栽されています。耐寒性にも優れているので、世界各地で庭木として利用され、葉に白い斑があるものや果実が白色や黄色などの多くの品種があります。栽培の歴史は江戸時代中期にさかのぼり、『草木奇品家雅見』(1824年)には斑入り品4、青葉品3が記載されています。現在栽培されている園芸品種の基本的なものは、この時代にできていたと考えられています。当時はあまり重要視されなかったため、固有の品種名が伝わっているものは多くありませんが、18世紀後半にヨーロッパに渡った黄色の斑入り種は、各国に広がりました。今では、葉形、斑の種類、丈の高さなどの組み合わせで数多くの園芸品種が作られています。

 第 8 問

写真は、南西日本などに分布するヤシ科の植物で、砂糖の原料植物となるシュガーパームと同じ属に分類されます。地上に短く出る幹からとれる繊維や、長い複葉が、人々の暮らしの中でさまざまに活用されていました。この植物名を、次の中から選んでください。

    ①  シュロ
    ②  クロツグ
    ③  ノヤシ
    ④  ビロウ

  • 正解: クロツグ

クロツグは、やや耐寒性があり、関東の南部などでは戸外で越冬できることもあります。シュロやビロウとの違いは、はっきりとした幹ができず、株全体が茂みのように見えることや、一つの株に雄花と雌花とが咲き、授粉を行う点です。花は強い香りで授粉を助けるミツバチなどを呼び寄せるため、花どきの管理には注意が必要です。
日本の小笠原諸島だけに自生するのがノヤシで、高さ10m以上になる立派な幹ができます。

 第 9 問

古くからあるわらべ歌「ひらいた ひらいた 何の花がひらいた ○○○の花がひらいた ひらいたと思ったら いつのまにか すぼんだ」の歌詞の中に出てくる花は何の花でしょうか。

    ①  サクラ
    ②  レンゲソウ
    ③  ハス
    ④  フヨウ

  • 正解: ハス

この歌は、「ひらいたひらいた」という題で、輪遊びのときにうたう、わらべ歌です。歌詞に出てくる「れんげ」は、畑一面をピンク色に染めるマメ科のレンゲソウではなく、「蓮華」すなわちハスの花のことで、ひとつの花が開いたり閉じたりする様子をうたったものです。
ハスの花の寿命は4日で、開花初日は早朝に蕾が少し開くぐらいで、午前9時頃にはすぼみ、2日目は、早朝に開いて午前8時頃に満開になります。最も美しく、気品に富んだ姿ですが、それもつかの間、正午ごろには閉じてしまいます。3日目も早朝に満開になり、正午ごろには完全に閉じることなく、4日目の早朝に開いたまま、午後・花びらは落ちてしまいます。ハスは午前中に観賞する花ですが、朝は生活の上でも一日の始まりで、何かと忙しく、気が付いた時にはもうすぼんでいたということになりかねません。細かい観察に基づいたわらべ歌だと感心させられます。

 第 10 問

お正月の定番メニューである栗きんとん。このきんとんを黄色く染めるのに、何の木の実を使うでしょうか。

    ①  イチョウ
    ②  クチナシ
    ③  メグスリノキ
    ④  ハナノキ

  • 正解: クチナシ

クチナシは、6月頃甘い香りがする白い花を咲かせ、やがて細長い実を付けます。栗きんとんを作る際には、きんとんの材料となるサツマイモをゆでる時にクチナシの実を一緒に入れると、きれいな黄色になります。お正月近くなると、スーパーでもクチナシの実が販売されているのを見かけます。 この他、クチナシの実は草木染にも使われており、木綿でもきれいに染めることが出来ます。その際、媒染はミョウバンを溶かした液を使うときれいに発色します。

 第 11 問

葉の形が、お祭り等で着るハンテンに似ていることから「ハンテンボク」とも呼ばれる木は次のうちどれでしょう。

    ①  カキノキ
    ②  フウ
    ③  ユリノキ
    ④  キリ

  • 正解: ユリノキ

ユリノキは、葉の形からハンテンボクと呼ばれていますが、チューリップのようなカップ状の花を咲かせることからチューリップツリーとも呼ばれています。花は、6〜7月に咲かせますが、上向きの黄緑色の花を、高い樹上に付けることから、咲いていても気が付かない人が多いようです。秋になると、円錐状の実になり、翼の付いたタネが1つずつ風に乗ってくるくるとと落ちてきます。

 第 12 問

世界3大造園木とは、いずれも自然樹形が円錐形の美しい樹木で、ナンヨウスギ、コウヤマキとあと1つは何でしょうか。

    ①  アカマツ
    ②  モミ
    ③  ヒノキ
    ④  ヒマラヤスギ

  • 正解: ヒマラヤスギ

ヒマラヤスギはヒマラヤ原産の針葉樹で、原産地では樹高50mにもなりますが、日本では樹高は20〜30mです。日本には、明治初期に渡来し、庭園や公園に植栽されています。 ヒマラヤスギの実は、卵のような15cmほどの大きさの楕円形の実が成ります。秋に熟すと、1枚ずつ鱗片がはがれると同時に中にある翼のついたタネが飛んでいきます。この鱗片は全てははがれず、先の部分に少し残り、これがバラの花のように見えるため、「シダーローズ」と呼ばれ、クラフトなどの材料に使われることがあります。

 第 13 問

ツキとも呼ばれるこの木は、少し湿った渓流沿いなどに生えます。ホウキ状に広がる樹形の良さから、公園や街路樹として使われています。次のうちどれでしょう。

    ①  ハナミズキ
    ②  イチョウ
    ③  トウカエデ
    ④  ケヤキ

  • 正解: ケヤキ

ケヤキは材が丈夫で美しいため、お椀や家具、建築材として用いられています。また、ホウキ状に広がる樹形であること、病害虫等にも強いことから公園や街路樹としても使われ、身近によくみる木です。 ケヤキは、秋になると紅葉しますが、葉が赤くなる木と黄色くなる木があります。また、タネは、葉を付けた枝ごと落ちるため、風でくるくる回りながら遠くへ飛んでいきます。

 第 14 問

水辺に咲く写真の植物は江戸時代の園芸ブームにたくさんの品種が作られました。アヤメやカキツバタとよく似ていています。この植物は何でしょう?

    ①  オモト
    ②  キク
    ③  アサガオ
    ④  ハナショウブ

  • 正解: ハナショウブ

ハナショウブは、江戸時代に江戸、伊勢、肥後で盛んに栽培され、白、紫、ぼかしなどの様々な品種が作られました。アヤメやカキツバタとよく似ていますが、ハナショウブには、花弁の中央に黄色い筋があることから見分けられます。

 第 15 問

この植物は、土壌のpHによって花の色が変わります。6月頃に花を咲かせる低木のこの植物はどれでしょう。

    ①  クチナシ
    ②  アジサイ
    ③  ジンチョウゲ
    ④  コデマリ

  • 正解: アジサイ

アジサイの多くは、土が酸性であれば「青色」になり、中性〜弱アルカリ性であれば「ピンク色」になるといわれています。ただし、品種によっては、きれいな青やピンクにならず、紫色になることもあります。つまり、青い品種のアジサイを中性〜弱アルカリ性の土に植えると、紫色に変化してしまいます。 土を酸性にしたいときは、酸度無調整ピートモスなどを土に混ぜて調整するとよいでしょう。また、肥料はカリ分の多いものがよく、リン酸分が多い肥料は施さないようにしましょう。

 第 16 問

水辺で青紫色のきれいな花を咲かせる植物です。以前に比べると見られる場所が減ってしまい、都道府県によっては絶滅危惧種に指定されています。ところが東日本大震災の後、津波などによる浸水被害を受けたような場所にたくさん出現する例が相次ぎ、話題になりました。この植物名を下記の中から選び、番号で答えてください。

    ①  ミズアオイ
    ②  ミズオオバコ
    ③  ミズバショウ
    ④  ミズヒキ

  • 正解: ミズアオイ

東日本大震災がもたらした津波や地盤沈下は、新たな湿地を生みだし、表土をかき乱すという自然の攪乱をもたらしました。こうした変化によって、ミズアオイは地中で休眠状態にあった種子の発芽条件がうまく整い、各地に出現したと考えられています。同じように被災地へ出現した希少植物としては、ツツイトモやチャボイなどが挙げられます。なかでもミズアオイは比較的大型の美しい花を咲かせるため、沿岸の生態系保全の象徴として取り上げられることが多かったようです。ただ、復活した自生地も復興工事による盛り土や防潮堤の工事などで数年のうちに姿を消すケースが多く、生態系保全と復興の両立のあり方が問われています。

 第 17 問

写真の植物は、本州中部以北から北海道の落葉樹林下に分布する小低木で、4月〜5月かけて香りのよい黄色の花を咲かせます。夏に葉を落とすことから、ナツボウズの別名を持っています。この植物は何でしょうか。

    ①  ジンチョウゲ
    ②  ナニワズ
    ③  フッキソウ
    ④  キンモクセイ

  • 正解: ナニワズ

ナニワズはジンチョウゲ科の植物で、春先に、広葉樹の林床の雪が解けるのを待ちかねていたように、黄色の香りのよい花を咲かせます。花弁のように見えるのは萼で、先端が4裂しています。夏になって、林床に届く光が少なくなると葉を落とし、9月頃に裸木となった枝に赤く熟した実がみられるようになります。このことから、ナツボウズの別名があります。また、エゾオニシバリの別名もありますが、これは樹皮が丈夫で鬼をも縛ることができるという意味です。
ナニワズの語源については、深津正は著書『植物和名の語源』の中で、応仁天皇の頃来朝した百済の王仁(わに)の詠んだ
「難波津に咲くや此の花冬ごもり 今を春べと咲くや此の花」
という和歌をとりあげ、春を待ち焦がれた雪国の人々が、「此の花」をナニワズに重ねて鑑賞したところからきたのではないかと推察しています。
ちなみに、王仁の詠んだ「此の花」は梅の花のことです。

 第 18 問

イラストの植物は、休耕田や沼地などの水辺に生えるミズアオイ科のミズアオイです。次の選択肢のうち、ミズアオイの説明として正しいものはどれでしょうか?

    ①  古名をコナギといい、葉を食用にした
    ②  葉の形がカンアオイに似ていて、水辺に生えるのでこの名がついた
    ③  雄しべ6本のうち、一本だけ青紫色のものは、夕方花が閉じてから自家受粉する
    ④  学名 Monochoria korsakowiiのうち、モノコリアとは、二つ離れたという意味である

  • 正解: 葉の形がカンアオイに似ていて、水辺に生えるのでこの名がついた

ミズアオイの古い呼び名はナギといい、やわらかな葉は食用にされました。花序は葉より高く伸び、青紫の花を総状につけます。水辺に生え、カンアオイに似たハート形の葉をつけるのでこの名が付けられました。コナギはミズアオイに似ていますが、小型でどこの田んぼでも見られます。コナギも可愛い花を咲かせ、ミズアオイと同じく食用とされましたが、とても繁殖力が強く今では雑草として扱われています。
雄しべは6本ありますが、一本だけ長くて青紫色をしており、蕾のうちに花粉を出して自家受粉します。学名のモノコリアはmonos(ひとつ)chorizo(離れた)の意味です。一つだけ離れて行動する雄しべのことを表しています。
ミズアオイはきれいな水を好みます。水質汚染に弱く、河川の改修、除草剤の多用などによって、昔は当たり前のように見られたミズアオイは、準絶滅危惧植物になってしまいました。最近ではお米の品質にも関心を持つ人が多くなり、無農薬、減農薬でお米を作る農家も多くなりました。いつかまた当たり前のように、どこの水辺でもこの美しい花が見られるようになってほしいものですね。

 第 19 問

写真の植物は、日本国内で栽培される柑橘類の一種です。写真では、実が熟していますが、一般には熟する前の青く固い実が収穫され、おだやかな酸味の果汁と、独特の香りが、料理の薬味や飲料、菓子などに利用されます。この植物(品種)は次のうちどれでしょう。

    ①  ダイダイ
    ②  キンカン
    ③  スダチ
    ④  シークワーサー

  • 正解: シークワーサー

さわやかな香りと酸味を楽しむ柑橘類を「香酸柑橘」といい、ユズや花柚、スダチ、ダイダイなど、およそ40種類ほどが西日本を中心に栽培されています。 シークワーサーは、タチバナとキシュウミカン(コミカン)が自然交配したといわれる種類で、沖縄本島の北部が主な産地です。実は熟すと甘く、手で皮がむけるようになりますが、内袋(じょう嚢)ごとに種子があり、キンカンのように皮ごと食べにくいため、ふつうは熟する前の「青切り」といわれる状態で出荷され、スダチと同じように刺身のつまや、ジュースの原料として利用されます。かつては栽培量が非常に少なく、生のものは果物店でも手に入りませんでしたが、長年の努力により栽培面積が増え、広く流通するようになってきています。

 第 20 問

古名に「ハタツモリ」(畑積もり、畑つ守)と言われる樹木が有ります。昔は飢饉に備えてこの木の若葉を蓄えたとのことです。この木の名前を下記の中から一つ選んで答えて下さい。

    ①  タラノキ
    ②  トチノキ
    ③  リョウブ
    ④  ハリギリ

  • 正解: リョウブ

リョウブ(学名Clethra barbinervis)は1科1属の植物です。北海道から九州までの山地に生える落葉小高木で、夏に枝先に10〜15cmくらいの長さの総状花序の白い花をつけます。
ハタツモリという古名の由来は、古くから若葉を救荒植物として利用するため、奈良時代〜平安時代の律令制の時代に、田畑の面積に応じてリョウブの植栽と若葉の貯蔵を命ぜられたとされることからです。「リョウブ」は漢字で「令法」と書きます。
現在はありませんが、昭和の終わりごろまでは、田舎の農家の天井にリョウブの若葉を俵に入れて吊り下げてありました。若葉を採りゆでて菜飯にして食べてみましたが、決して口に合うものではありません。
材の表面はなめらかで、木質は硬く、炭にすると非常に良い炭になります。皮付きのまま、床柱などにも利用されます。